ヴァイサラでは、提供されたデータに基づいて、工場のラボ計測値に合わせて校正することができる現場校正サービスを提供しています。現場校正手順は、通常のプロセス条件下で実施し、標準のラボ計測法を使用してサンプルの濃度を計測する必要があります。
「現場校正フォーム」にある現場校正フォームを使用して校正データを記録します。このフォームは、helpdesk@vaisala.comに電子メールで依頼することによっても入手できます。記入した現場校正フォームを最寄りのヴァイサラ販売店に電子メールで送信します。ヴァイサラはデータをコンピューターにより分析し、変換器DTRに入力する最適な校正パラメータをお送りいたします。
レポートを完成させるには、10~15個の有効なデータポイントが必要になります(以下を参照)。診断メッセージが[通常動作]であるデータポイントのみを校正に使用することができます。プリズム洗浄を有効にしている場合は、洗浄中にサンプルを採取しないでください。各データポイントには、次の項目が含まれている必要があります。
- LAB%:ユーザーによって計測されたサンプルの濃度。
- DTR画面から:図 1を参照してください。
- CALC:計算された濃度値。
- T:プロセス温度の計測値(°C)。
- nD:実際の屈折率nD。
- CONC:濃度単位での計測値(大きく表示された数値)。
校正データに加えて、変換器のシリアル番号、センサのシリアル番号、およびセンサの位置(センサAまたはセンサBのどちらとして取り付けられているか)も記入します。
サンプルが正しく採取されていないと、正確な校正を行うことができません。次の点に特に注意してください。
- サンプリングバルブと屈折率計は、互いに近づけてプロセスに設置してください。
警告 サンプリングバルブを操作するとき、またサンプルを取り扱うときには、プロセスに応じて適切な保護服を着用してください。 - サンプリングバルブに残っている古い処理液を採取してしまうことを避けるために、データポイントの収集を開始する前にサンプルを流してください。
- サンプルを採取するとまったく同時に、DTR画面に表示されたCALC、T、nD、およびCONC値を読み取ってください。
これを行う最も簡単な方法は、センサステータス画面を通じて使用できる[FIELD SAMPLE]ソフトキー(DTRプログラムバージョン2.0以降)を使用することです。精度を高め、プロセスノイズの可能性を減らすために、各サンプルの値は、結果として得られた10個の計測値の平均値とします。
図 1. [FIELD SAMPLE]ソフトキーの使用 - サンプルが蒸発しないように、気密容器を使用してください。
処理液を使用したオフライン校正では、以下の原因により問題が発生するため、信頼できる結果が得られることは非常にまれです。
|
したがって、処理液を使用した校正は、常にインラインで行う必要があります。